旧じぇーしん日誌(~2013.10)

日本商品を中国に売り込んでます

IKEAは中国でイケてないのか?

 

中国のイケアがあんまり評判良くないぞという記事を見かけた。

【中国になじめないイケア、値段は高いのに品質は悪いと中国人は不満】

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63054

そうか、中国で伸び悩んでるとは知らなかった。

 

そもそも中国イケアはイケてないのか?

なんてことを考えていたら、そういえば過去イケアに来る客のマナーの悪さについて少し話題になったことを思い出した。下記写真は中国の記事より(参照1)、この記事をもとにロケットニュースでも記事を載せていたのでついでに紹介(参照2)。

参照1)http://www.kanzhongguo.com/news/11/09/29/423260.html

参照2)http://rocketnews24.com/2011/10/02/135717/

中国だと見れないページや画像が多いので一部抜粋すると・・

f:id:kane201:20120727212426j:plain 展示品に寝そべったり

f:id:kane201:20120727212409j:plain 散らかしたり

f:id:kane201:20120727212548j:plain いちゃついたり

たしかフリースペースが中年同士の婚活場所になっているというニュースもあった。なんだか、 中国らしいといえば、らしい。イケアも頭が痛いところだろうな。。

 

このイケアの事例を見て、中国のサービス業について考えさせられた。

市場を眺めていると、どうやらサービスって大きく2種類に分かれているらしい。1つはキメ細かい心遣いで満足度を高める、言わば「おもてなし型」。中国でいま人気の「海底撈火鍋」などは好例だろう。もう1つは、空間内での自由度やカスタマイズ性を高めてお得感を見せる「ご自由に型」。日系飲食店の食べ飲み放題、などがこっちに当たるか。

 

とすると、おそらくイケアは後者の「ご自由に型」に当てはまりそう。ある意味「空間の自由さ」が店舗のオシャレイメージを作っていたように見受けられた。しかし注意が必要なのは、「ご自由に型」はもちろんお得感を消費者に感じさせなくてはいけないが、よく見れば当然企業側はさまざまな運営・採算上の伏線を張っている点だ。前述の食べ飲み放題でいえば食材コストであり時間制限などがそれ。その辺りの伏線が中国イケアではどこにあったのか?予防線はどこにあったのか?なんとなく、これまでの先進国のやりかた、成功事例をそのまま持ち込んだんじゃないのかなと思わなくもない。

 

個人的な感想を言えば、イケアは中国でも日本でも変わらない。

日本人にしたら安心感もあるし便利だ。でも、その変わらなさは中国で大丈夫なのか?

 

中国、特に沿岸部の上海などは市民の所得も上がっているが、ご自由に型のサービスを「品良く程よく」使ってくれるかというとやっぱり違う。これはもう国民性であり、彼らのDNAがそれを許さない。一方でおもてなし型のサービスは、メンツ重視の中国では今後さらに人気が高まるだろうと思っている。

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今後、日本が世界に売り込む商品の1つに「サービス」がよく挙げられる。中国でも良質なサービスに飢えている人は多い。しかし、サービスといってもどうやら様々で、種類によっては中国で合わないものもどうやらありそうだ、ということをイケアが教えてくれた気がする。。