旧じぇーしん日誌(~2013.10)

日本商品を中国に売り込んでます

中国人に快適な睡眠を

 

社会実情データ図録に、睡眠時間のアジア太平洋諸国比較がでていた。

 

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(参照)http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2329a.html (中国の数値は2008年調査)

中国人は他の国と比較してよく寝てるねって話。ふむ、そんな気もする。

 

長く眠るってことは、「早く寝る」か「遅く起きる」かのどちらしかないわけで、その点でみれば中国人は前者の傾向が強い。そもそも、人が早く寝る理由ってなんだろうか?なんとなく思いつくままに挙げてみると、

1.朝が早いから(その日の朝が早い/次の日が早い)

2.疲れてるから

3.体調が悪いから

4.夜の時間にゆとりがあるから

5.ストレスがないから(というかストレスがあると眠れない)

こんなもんだろうか。

これを順番に中国人の生活と照らしあわせてみると、イメージとしては1.4.5あたりが当てはまるんじゃないかと思う。

 

1.朝が早いから(その日の朝が早い/次の日が早い)

前述の通り中国人は朝型率が高い。太極拳のイメージが強い中国だけど、なにはなくても早く起きる人は確かに多い気がする。早朝の公園でバトミントンをする人の多さたるや中国に来たばかりの頃は驚いた。スーパーは朝7時に開店しているところもあるし、それに前もって列をなす老人達もけっこういるほどだ。

f:id:kane201:20121031112344j:plain 朝の体操

 

4.夜の時間にゆとりがあるから

ポイントは「残業がなくて」「夕食の時間が早い」ってこと。中国人は、一部のモーレツ層以外は基本的に定時で退社する。さらに夕食の時間が早い。レストランでは17時くらいから結構客が入り、18時前後には満席とかって珍しくない。しかもあまり長居しないのが中国人の特徴で、1時間くらいでサラッと食べてさっさと帰る(飲みの席や接待時は除く)。とすると、19時くらいには家に帰ってまったりテレビをみたりお茶をのんだりするので、夜の自由時間が長く、自然と早く眠りにつく。とはいえネット世代の若者達は、日本と同じように夜な夜なゲームやSNSで遊んでるわけだけど。

 

5.ストレスがないから

ストレスをためこむと良い睡眠を得られない、らしい。ストレスが多い日本人は、会社から帰ってもすぐに眠ることなく、晩酌を嗜んで深夜番組をみてネットをみてから寝床に入る。でも明日のこと考えるとなかなか眠れない・・みたいな悪循環で健康を害することも少なくない。逆にそこまで仕事に過剰な負荷がかかってない多くの中国人にとっては、安眠が妨害されるほどの心労はまだそこまでないのかもしれない。

 

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などと書いてみたが、冒頭の統計データも中国は2008年のもの。このドッグイヤーばりの経済浮沈を突き進む中国で、4年前なんてもう一昔前だ。いまや中国も夜型人間が年々増加し、労働時間とともにストレス蔓延社会に変貌している。これまでのような十分な睡眠をとれていない「寝不足中国人」も増えているに違いない。

 

今年5月の新華社の報道では、中国人会社員の1日の平均睡眠時間は7.33時間、平均労働時間は8.66時間、往復の平均通勤時間は0.96時間と紹介。また彼らが普段かかえるストレスとして、「仕事内容」「人間関係」「担当業務の曖昧さ」「スキルアップ」「時間配分」などが挙げられている。また人民網では、英企業の調査結果を紹介し、世界80カ国・地域の会社員1万6千人のうち、昨年よりストレスが増したと答えた人の割合の一位(75%)が中国本土だったと報じている。とくに上位2都市が上海と北京だったというのがいかにも象徴的だ。

(参照)http://j.people.com.cn/94475/7995043.html

 f:id:kane201:20121031113736j:plainストレスは中国語で精神圧力・・わかりやすい

 

人民網の記事の続きはなんともエグい。

・大型連休で旅行者が殺到し大混雑するのはストレスからくる「逃避願望」のせい

・ブランド物やアクセサリーを衝動買いするのはストレスのせい

・インターネットゲームに没頭しすぎたのはストレスのせい

・飛行機内で前に並んでいた乗客と喧嘩して乱闘になったのはストレスのせい

・地下鉄内で席の取り合いから殴り合いに発展したのはストレスのせい

尖閣問題に便乗して反日デモに参加し店を破壊したのはストレスのせい(飛躍)

 

ス、ストレスって怖い。なんでも原因になってしまうのか。

日本人も中国人も、まずは毎日グッスリ眠るとこから始めましょうかね