旧じぇーしん日誌(~2013.10)

日本商品を中国に売り込んでます

うどんがじわり浸透中

 

最近、上海でも 「うどん」 の人気がじわじわ浸透してきている。

 

日系外食企業の進出ラッシュが続いている昨今、うどん業界でもようやく大手どころが中国に出揃ってきたので少し現状をご紹介します。

まずははなまるうどん

昨年上海に1号店をオープンし、現在すでに市内4店舗(ホームページ調べ)を展開している。人通りの多い繁華街やショッピングセンター、ビジネスエリアを中心に出店。日本では格安うどんのイメージが強いが、こちらではそこそこ値段が張る部類に属する。なので店内も若干高級感が漂っていたりする。

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次いでトリドールの丸亀製麺

今年3月にオープンしたばかりだが、しばらくは行列ができるほどの人気を博した。まだ上海では1店舗だが先日南京にもオープンしたとのことで、上海に限らず全土で出店攻勢をかけていくと思われる。個人的にも、オペレーションが丁寧で味も美味しく満足度が高かった。

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上記セルフ業態の2社は、価格帯もほぼ同じで1杯あたり20元ちょっと(約300円くらい)。他の外食と比べて特段安くもないが、日本のうどんがこの価格で食べられるのならと中国人客も多く足を運んでいるようだ。

 

あとうどん専門店じゃないけどサガミチェーン

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現在市内6店舗を展開中(ホームページ調べ)。2004年に1号店をオープンした先発組だ。居酒屋風メニューが豊富で夜の宴会としても人気。日本のテレビが放送されていたりとなかなかのアットホーム感で、現地日本人からも支持が高いのが特徴といえる。

 

と、大手揃い踏みで盛り上がってる風の上海うどん市場だが、個人経営のうどん店も引き続き好調の様子だ。1社だけ紹介・・

上海うどん居酒屋の筆頭、「田野(たや)」

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香川県出身の日本人オーナーが本場のさぬきうどんを提供することで人気。市内で3店舗を展開しており、現在4店舗目を検討中とのことで着実に業績を伸ばしている様子。本場仕込みのため価格はランチでも40~60元(500~700円くらい)と安くはない。しかし味の確かさと高級感でリピーターが多い人気店だ。

 

最近では市内小売店のバイヤーからも「冷凍うどん」の引き合いが連発してくるなど、現場感覚でうどんの需要が高まっているかな、と感じる今日この頃ですねハイ。

 

今後、うどんは中国でも定着するんだろうか?

もちろん現時点で明確な答えはもたないが、1つ印象的だったのが、はなまるうどん丸亀製麺の店内を見渡すと、小さい子供を連れた家族連れが多かった点だ。いまや上海に住む子供たちは小さい時からうどんを食べるんだな、と。たしかマクドナルドの偉い人が言っていた言葉だったと思うが、「子供の胃袋をつかむことで、将来に渡って顧客になりうる」という理屈でいえば、中国人の新しい食文化に「日本のうどん」が入り込んでいるのかなとも感じてしまう。

 

あんまり人気になると、またローカル系の粗悪な店が乱立してしまいそうだけど、うどん店の今後の動向は引き続き注目ですね。