旧じぇーしん日誌(~2013.10)

日本商品を中国に売り込んでます

農業の6次産業化×中国=??

 

日本政策金融公庫から、農業の6次産業化に関する調査報告がでていた。

 

【参照】平成24年度 農業の6次産業化等に関する調査

http://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_130321b.pdf

 

6次産業化とは、1次産業の『生産者』が、2次産業の『加工』、3次産業の『流通・販売』までを手がけることで付加価値を生み出す施策のこと。農林漁業を対象に農林水産省が新たな事業創出の柱として推進しているホットワードの一つだ。本調査では農業を焦点に、現状の取り組みや課題点、今後の方向性などを詳細にまとめている。

f:id:kane201:20130328174627j:plain6次産業化のロゴマーク

 

今回の調査では、新たな販路として「海外輸出」という切り口もポイントに挙げられている。生産者へのアンケート結果では、海外展開の対象地域として「香港」「中国(本土)」が2トップに挙げられており、日中関係が険しい時期での調査においても中国の市場としての魅力は依然高いことが明らかとなった。

とはいうものの、香港はともかく、中国は「法規制」「コスト負担」「市場成熟度」というあらゆる面で戦う相手としては最もハードな国の一つ。中国で日本食品を扱う立場としては、もっとたくさんの食品が来て欲しいと願う反面、手が込んで少量生産の高額食品が売れる市場としては極めて限定的で非効率的という面は否定出来ない。

 

「高品質なものを富裕層に」みたいな売り文句は非常にキャッチーだが、中国の富裕層は実態が把握しづらくまとまりもない。特に食品においては、富裕層を囲い込むほどの強力なブランディングができている外資企業は、ごく一部の大手以外はほぼ見当たらない。結局のところ、ある程度のスパンを見越しつつ、まずは少量多品種で商品を中国にもちこみ、大量にはでないが安定的に量がさばけて継続性をもたせられるモデルを作ること。そこに6次産品も一部乗っけてじわりじわりと販路を作っていくのが現実的な施策かなと感じている。

 

・・・などと色々考えるが、この問題はもう少し定点観測しながらじっくり動かすべきビジネスお題なんだろう。ちなみにレポートの最後のほうで私もひょっこりコメントを載せているのでぜひご覧ください。

 

 

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