中国人はケチがお嫌い
中国人はレストランで食事をよく残す。
そもそも、中国のレストランマナーとして、日本のように追加注文を連発するようなことをしない。つまり初回注文でほぼすべてのオーダーを済ませるのが通例だったりする。さらに、「テーブルの料理がなくなったらゲストに失礼」という食作法が浸透している中国では、ホスト役が自らのメンツのために多め多めに料理を注文する。日本人からみると、「え、まだいくの?」と思うほどファーストオーダーが長い。結果、大事な会食の場ほど大量に料理が残る。最後まで料理が残っているほど“成功”だからだ。
このくらい残して当たり前
ちなみに、NPOネットワーク「地球村」の報告によると(※1)、日本の食品廃棄率はどうやら世界トップらしい。また農林水産省の報告によれば2010年の食品廃棄物等の年間総発生量は2086万トンで(※2)、そのうちの500万トン以上はまだ食べられる状態にも関わらず廃棄されているという。これは日本の「品質至上主義」が背景にあり、短すぎる賞味期限や型くずれ等の過剰排除、商品サイクルの早さなどが挙げられる。たしかに、海外に住むと日本食品の異常な品質の高さを改めて感じる。そうすると、中国の食品廃棄率ってどのくらいなんだろうか?レストランの廃棄量はスゴイだろうが、案外家では慎ましくゴミをそれほど出さないのかもしれない。ちょっとくらい傷んでたって炒めて食べちゃうのが中国なんだから、割合はそれほど高くないとも考えられるか・・。
日本食品は確かに安心だけど・・
とにかく、 中国人はレストランで食事をよく残す。
それはなぜか。外でケチな人間は嫌われるからだ。
以前、当社の女性スタッフが2対2の食事会をしたそうな。そこで一人の男性が料理を注文したのだが、出てきた料理数が6品だったことにスタッフはすごい不満があったらしい。「4人で6品て!あんなケチな男とは2度と連絡とりませんよ!」。。日本人からすると今ひとつピンとこないもんだが、「じゃぁ逆に10品くらい頼んで大量に余らせたらどうなの?」と聞くと、「それはいいですね。優しさを感じます。また会ってあげてもいいです」と答えた。もちろん金を払うのは男だ。中国の男は大変だな・・・と僕らは改めて感じてしまうわけだ。
そういえば、中国人が“割り勘”を嫌うのも同じ理由のように感じる。中国人からみると、割り勘ってケチくさく映る。食事の席では、ホスト役がお代を支払うのが当たり前。お返しは、今度こちらがホストになって全部支払えばいいだけ。「カップルだってそうです。基本は彼氏が全部支払う。いつも悪いな、と思えばたまに彼女が払えばいいんです」。なるほど、そうやって見るとむしろバランスが取れているようにも感じてしまうから不思議だ。
食べ物も残さず、女性とも割り勘でご飯を食べちゃう日本人。
グローバルでみればただのケチな人種ってだけなのかもしれない。
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